『Mission: Impossible』(1〜3)〜渾身のアクション・スパイ映画〜
ミッション・インポッシブルは、主演はトムクルーズである。彼が演じるイーサンハントがスパイとしてほぼ不可能なミッションに挑むアクション映画である。プロットが見事で手に汗握る展開であり、特筆すべきなその中の様々な危険なアクションをトムクルーズがやってのけてしまうことである。以下、格差品のあらすじ、見どころ、考察等を書き連ねていく。各作品に関して、「~~~」以前は紹介、以降⑧はネタバレを含むのでご注意ください。
『Mission: Impossible』
<あらすじ>
アクション映画だと思っていたが、そこに高度な推理や駆け引きががテンポ良く進んでいく。ただし、プロットが複雑のなので、細かく言動に注意しないとストーリを理解できず、伏線を回収するのが大変であろう。全体的に暗い雰囲気もあるが、それにあったミステリー感も十分に出ている。
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*以下、考察を含むためネタバレあり。
『Mission Impossible 2以降も同様』
まず、生き残ったイーサンは、パソコンで武器商人”Max”とコンタクトを取ろうとする。ただし、アドレスが分からないので、上司の残した作戦名”Job 3-14”から手当たりしだいメールを送信していた。(これがインターネット黎明期なので現代亜からすると分かりにくい。)次に、CIA本部の侵入のときに2つのディスクを持っていたのは、侵入時にコピーを2つ取る余裕がなかったこと、または1つを今後のダミーとして用意した可能性があるからと推測する。(というのもイーサンのアジトで仲間のクリーグが裏切りの行為をするように、ダミーがあることが有利に働くかもしれないと場面が思ったからかもしれない。スパイの世界は恐ろしい…。)最後に、聖書の裏表紙のスタンプから裏切り者”Job”とそのグルまで推理できのは、ジムがアメリカで持ってきた聖書を最初のアジトに持ってきていたことに気付いたからである。つまり、ヨブ記を使って”Max”と交渉していた人物とその大切な妻、その妻が推薦したクリーガーが裏切り者、”Jobs”、という壮大なミステリーになっていた。
この難解さはこの映画の醍醐味であり、そこにアクションも加わって臨場感のある映画になっている。イーサンの身体能力だけではなく、そのスパイIQの高さも魅力である。
『Mission: Impossible 2』
<あらすじ>
ストーリーは、人類に取って壊滅的なキメラウイルスとその治療薬ベレロフォンをめぐる攻防である。イーサンの使命は、それらが持ち出された理由を知ることであり、恋人兼チームパートーのナイアを敵のアジトに侵入させるが、彼女がイーサン側からのスパイであると悟られてしまい…、というプロットである。
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前作の雰囲気とは一変し、ストーリーは単純明快でアクション場面がより多くなっている。オープニングからオーストラリアの美しい街並みと、伝説のグランドキャキャニオンのクライムマウンテン(何度見て身も手に汗握る)シーンは圧巻だ。ヒロインはダンディーニュートンが演じているが、彼女はでイギリスとジンバブエのハーフで、自己犠牲のある美しくセクシーなヒロインを演じた。そこに悪役、特にラスボス感たっぷりの対比が良い。ちなみに、演者のバックグラウンドは多種で様々な英語が聞けるが、さらにオーストラリアが舞台であるのでオースライリア英語が出てくるも個人的に好きだ。最後に、後半のナイアの死を覚悟した物憂げな様子に対して、ラストファイトがクライマックスで最後まイーサンが恋人のために戦うシーンは格好良い。”You should’ve killed me.”の”Impossible”の状況を切り抜けたアクションシーンは最高ある。
今作はBGMも全体的にメキシコ調の音楽で、なんとも感情を揺さぶられる曲が多いように感じる。アクションとスパイ映画の「緊迫感」に「ラブストーリー」が織り交ぜられたナンバーとなっている。
『Mission: Impossible 3』
<あらすじ>
イーサンはIMFの教官として活躍していたが、教え子のリンジーが拿捕されたため、急遽、救出作戦に向かう。ところが、その作戦が後の大きな伏線になる、それはイサーンが窮地に追い込まれる序章に過ぎなかった。
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雰囲気は第1作に似ていて、プロットもやや複雑であるで、冒頭のシーンからの予想をさらに裏切る展開(起承転転結)がある。イーサンのスパイIQと身体能力には脱帽である。パートナーは2作目の方が魅力的だが、一般人である看護師をヒロインにしたところはより非常事態感を与えるだろう。それに、2作目のヒロインを人質にするとプロットが二番煎じになってしまうし、最後の蘇生シーンも引立たなくなってしまうかもしれない。
天井から忍び込む手段は毎度であるが、「振り子」で天井から「ラビット・フット」を盗み出そうとするシーンは意外性があった。というのは、トム・クルーズのアクションシーンに目がいってしまうが、きちっと際立たせるために同じパターンでありながら、今回はマクガフィン(劇中には物語のキーとなるものが具体的に何であるかを説明しない表現方法)が使用されているからだ。描かない場面を想定させながら、なお観客を魅了するのだから面白い。
それで結局「ラビット・フット」はどれほどヤバイものなのだろうかは。スパイの世界は実に不可解で恐ろしい…。
最後に、蛇足であるが、『Matrix』ファンとしては、とりあえず名優ローレンス・フィッシュバーンが裏切り者ではなくて良かったということは残しておきたい。
※参考文献
ブライアン・デ・パルマ、(1996 5 22)『Mission: Impossible』クルーズ/ワグナー・プロダクションズ
ジョン・ウー、(2000 5 24)『Mission: Impossible 2』クルーズ/ワグナー・プロダクションズ
J・J・エイブラムス、(2006 5 5)『Mission: Impossible 3』クルーズ/ワグナー・プロダクションズ
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